top of page

新事務所のお知らせ

工事進行中だった新事務所について、正式なお知らせをしておりませんでした。


これまで自宅兼事務所で当アトリエを運用しておりましたが、自宅外に専用の事務所を構えることになりました。今年の3月頃から工事を始めて、まだ少し残工事がある状況ですが、ほぼ全ての機能を新しい場所に移しました。


AFTER

BEFORE




これまでゴミ置き場として使われていた薄汚れた倉庫をリノベーションしました。路面であるにもかかわらず、寸足らずなレースカーテンでずっと閉め切られたこの場所を、できる限りオープンにして、街にひらいた事務所にしたい。そんな思いが計画の根本にあります。カーテンを外し、誰かがつけたカッコ悪いポストは撤去して、間口一杯に事務所が見えるように。天気が良い日には扉をフルオープンにして、誰かが通り過ぎたり、街のノイズが聞こえたり、パブリック性が高い事務所は適度な緊張感があります。


セルフリノベーションということで、電機配線以外の工事を全て自分で行なっていますが、材料はホームセンターで手に入るもの、ネットで注文できるもので作りました。埃を吸ったカーペットとクッションフロアを剥がし、施工に難がある不陸をモルタルやパテなどである程度のところまで調整して、フレキシブルボードという面材を貼った後にユカクリートという水系塗装で仕上げています。不陸調整がなかなか大変な作業で、クッションフロアの紙をグラインダーで落としてみたり、最初骨材がほとんど入っていない細かいパテを使っていたために、1〜2ヶ月ほど時間がかかってしまいました。荷物もあったので、仕上げてから養生し、荷物を移動してまた作業をする、そんなことを繰り返していました。

床仕上のBEFORE-AFTER




この事務所はKAA GALLERYという名前をつけているのですが、設計でよく使う材料を展示しておきたいという意図もあったため、床のフレキシブルボードに加えて、気になる建材を内装に使用しました。1つは木毛セメント板。こちらも耐火面材になりますが、セメントの風合いが魅力的な材料です。素地で使うとセメントがポロポロと落ちてくることがわかったので、余っていた床用の塗料をローラーで塗っています。もう一つはウッドロングエコという木材保護塗料。外壁やウッドデッキに塗布する保護剤なのですが、木材のタンニンと反応してグレーに変化していきます。基板には反応がよく出るラワンベニヤに3〜4回塗布し、さらにこれも余った床用のクリア塗装で仕上げています。クリアを塗るとかなり色が黒くなることがわかりました。個人的にグレー色は好きで、外から見える奥行きの違う3面をテクスチャーの違うグレーの壁で仕上げました。


左:フレキシブルボード、中央:ラワン+ウッドロングエコ、右:木毛セメント板




工事の中で一番大変だったのは天井の塗装です。クロスを剥がした後、継ぎ目にメッシュを貼り、

パテでしごいて、削って、またしごいて。自宅リノベーションの時もかなり大変な思いをしたのですが、粉塵が舞う作業はかなり酷であります。粉塵嫌いのせいか、実は丸鋸を持っておらず、フレキシブルボードやら木毛セメント板やら、現場合わせで切る材料は全て手鋸で切っています。天井の広い面はさすがに塗装は諦めて、3mm厚のアルミ複合板を両面テープとウレタン系のボンドを併用して接着貼りしています。天井下地が構造強度的にかなりあやしい感じだったため、軽い材料で仕上がりが綺麗なものを探しているうちにこの材料に出会いました。900mm角があり、1.5mm程度の目透かしをとって貼り付けています。目透かしはビニルアングル材に厚みのある剥がせる両面テープで仮止めしたところをガイドに順番に貼っていきました。そこ目地は白のガムテープを。このリノベーションを機にレーザーの墨出し器を買っていたので、天井のラインを出すのにかなり役立ちました。収納は図面を描き、ホームセンターのパネルソーでランバー材を切り出してここで組み立てました。自家用車のジムニーに1回で載せられる量が限られていたため、意外とこれも時間がかかりました。


天井塗装(艶あり)



天井のアルミ複合板貼り



唯一といっていいかも知れませんが、メインの照明2つはそれなりのものを選定しました。1つは「FLOS 265ウォールライト」というもので、この手のウォールライトはいくつか候補があったのですが、一番アームが長いものということで採用しました。何度も場所を付け替えて、ようやく今の場所に落ち着きました。もう一つは「Semi PENDANT」というペンダントライトで、ラッパ状のセードがコードと連続しているようなミニマムなデザインの照明です。色を何色にするか迷いましたが、背面のグレーの壁に映える白にして、天井がそのまま照明になったようなデザインを試みました。


こじんまりとした事務所ですが、通りすがりの際にぜひお立ち寄りくださいませ。

最新記事

すべて表示
bottom of page