柴田町の家
宮城県柴田町/住宅/木造2階建/121.76㎡
PURPOSE OF DESIGN
設計趣旨
この住宅は、老朽化した家からの建て替えで、住まわれていたクライアントの両親と、別に暮らしていた夫婦が新たに4人で住まうための2世帯住宅を計画したものである。夫婦と両親のそれぞれの居場所、プライバシーを確保することに加えて、映像クリエイターとヨガのインストラクターである夫婦のそれぞれの活動も想定されるという条件があった。両親の居場所を1階に、夫婦の居場所を2階にした上で、可能な限り上下の関係にならないような構成、必要な室の面積も具体的なイメージがあること、ハウススタジオとしての撮影の観点からキッチンは対面式であること、車椅子の想定と外構の撮影のためのスロープを有することなど、明確な条件が揃っていたこともあり、設計としてはその条件を素直に組み合わせ、敷地環境へ配置することに努めている。
東側に両親が手入れを行っている畑があることから両親のスペースを東側へ、来客動線を考慮して主となるLDKは道路側へ配置し、その上階に夫婦のスペースを配置したゾーニングとなっている。建物もそれに従うシンプルな形態となっているが、メインのLDKと連続するテラスを1500ほどはね出して宙に浮かせるという遊びを加えている。異種素材の外壁を奥行きを変えてラップさせたファサードがよく見受けられるが、母家の白い建築ボリュームからテラスが独立したような、異種材を重ね合わせないファサードとし、独特の浮遊感を持たせている。通常の出入りは玄関ではあるが、晴れている日にはテラスからLDKに出入りしたくなるような、道路面に対してフレンドリーな印象を持たせた。宙に浮かせたテラスは土台の水切れにも寄与する。
内部空間は、ナラの突板を使用した造作キッチンを軸に、床には栗のフローリング、壁は漆喰塗りとして木と白を基調として夫婦が醸し出す温和な雰囲気と空間が一体となるようにナチュラルに仕上げている。この住宅に限ったことではないが、一点豪華主義ではなく、こだわっている材料に対して安価に抑えた材料が見劣りしないよう、素材のアベレージを揃えることを常に意識している。合理的な間取りを基本としたシンプルな建築ではあるが、内部空間と連続する外部空間との関わりを作り、ひとつひとつのディテールを丁寧に整えていくことを心がけた住宅である。
REPORT
工事の様子

























